• 母力

岳南朝日新聞1月掲載されました

更新日:1月25日

毎月第2木曜日、岳南朝日新聞に母力コラムを掲載いただいています。 コラムタイトルは「母に必要なチカラって何だろう?」です。

1月は遠藤綾が『頼ることを身につけた私』をテーマに書きました。

以下より全文お読みいただけますので、ぜひ読んでみてください。


【頼ることを身につけた私】


<チーム家族>

私には3人のこどもがいる。3人は性格も違う。

長女は天邪鬼な甘え下手、長男はかまってちゃんでぐずり坊や、次男はツンデレな自由人。家では10分に1度は、ケンカや言い争いの毎日。一人を構えば一人がぐずる、もう毎日がてんやわんやだ。そんな我が家では、「あー、もうどうしよう!」というピンチの時に子どもたちの危険察知レーダーが感知し、一致団結して親を助けてくれる時がある。先日も長女の突然のアクシデントに私と旦那があたふたしていると、いつもはぐずりケンカをしだす長男と次男が急にしっかりしだした。私は、そんな場面を見る度に、うちの家族はチームみたいだなと思う。そして、この家族がチームになると、突然やってきたピンチも乗り越えられるのだ。



〈女性と仕事〉

富士宮市の12月号の広報に「イクジトシゴト」という特集があった。その中に女性が働くことについてのアンケートが載っていた。全国のアンケートでは結婚や出産・育児に関わらず、ずっと仕事を持ち続けるほうがよいと考える人が全体の6割を超えるそうだ。そんな中、富士宮市は4割にとどまっている。出産育児期間は、仕事をやめ、子どもが成長したら、再び仕事を持つほうが良いと思っている人のほうが富士宮市は多かった。私は、女性が何が何でも仕事を辞めず働いたほうがいいとは思わない。ずっと仕事に打ち込んできて、子どもができた時、今度は子育て!仕事はいっぱいしてきたから今はいい!という人も見てきたし、環境や状況は人それぞれだからだ。ただこうしたい、やってみたい!と思った時に、家族がチームとなってサポートし合えたら、人の可能性は無限大に広がるのではないかと思う。


私は子どもがある程度大きくなるまでは、専業主婦でいいと思っていた。それにも関わらず、次男が6ヶ月の時から仕事をし始めることになり、身につけたものは、周りに頼ることだった。私は、元々人に頼るのは得意ではなかった。母なんだから、家のこと、育児をちゃんとしなくてはという思いがあったからだ。しかし、仕事をする前と、仕事を始めてからは、時間の進み方が全く違った。家事が得意な人ならこなせるのだろうが、家事が苦手な私は、旦那に家事をお願いしなければ、家の中のことが全く回らなかった。今までのようにしていたら、時間が足りない。1日24時間じゃなく1日36時間くらいないと足りないのだ。




〈広がる受援力〉

頼ることの輪は、旦那から親へ、職場の人へ、関わる人たちへと次第に広がっていった。私は、頼ることを覚えると次第に気持ちに余裕が生まれた。自分の苦手なことを相手が引き受けてくれて、反対に相手が苦手なことを自分が引き受けることができるようになってきた。


1人の時は、自分のコンディションさえ気を付けていれば良かったことも、子どもを抱えて仕事をするということは、自分のこと以外に細心の注意を払わなければいけないことばかりだった。初めて子どもをこども園に預けて、仕事を出掛けた時、予想していた以上にアクシデントが起きた。朝元気だった子どもを預けたその数時間後に、体調不良でお迎えの電話。一度は子どもを預け、職場に向かい駐車場に車を停めたときに電話が鳴ったこともあった。今までこんなに体調くずしていたっけ?と思うほど色々な病気をもらい、電話が鳴るたびにハラハラした。

幸いなことに、勤め始めた職場の人たちは優しく、先輩ママたちは「子どもが小さいうちは仕方ないよ!早くお迎え行ってあげて」と言ってくれたことは本当に助かった。しかし、仕方ないとはいえ、休んでばかりで周りの人たちに申し訳ないと思いは大きくなるばかりだった。こんな時も旦那や親に頼った。今では、子どもたちも多少なりとも免疫がつき、親もほんの少しの体調の異変にも敏感になり、早め早めの対処を取るすべを身につけお迎えの電話が鳴る回数は激減した。


〈理想と現実〉

私の理想は、仕事もしっかり、家の中もしっかりこなすワーキングママ。ただ現実はそうはいかない。仕事をして、子どもたちを迎えに行くと、帰りの車の中で三者三様に聞いてほしいことを「私も、私も~」と一斉に話し出す。そんな相手をしていると、家に着くころにはぐったりだ。ごはんや洗濯は私の母が引き受けてくれているから成り立っているし、裁縫や子どもたちの毎朝の検温&メール送信は旦那が担当してくれている。家の中が散らかっていることは家族みんなに目をつぶってもらっている。子どもたちは学校と学童保育、こども園で愛情をたくさん注いでもらい、私ができていることは、子どもたちの明日の支度チェックと決まった時間にお風呂に入れて寝かしつけることだけ。理想としていたワーキングママの1割も達成できていない。でも、みんなのおかげで毎日楽しい!頼ることを身につけた私は強い!だって一人じゃないから。


文責 遠藤 綾