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母力

岳南朝日新聞11月掲載されました

11月は 木田 美早

『産後の私を救ってくれた居場所』をテーマに書きました。


以下より全文お読みいただけますので、ぜひ読んでみてください。


産後の私を救ってくれた居場所


心身共に極限状態だった産後

もうすぐ次男が3歳を迎えようとしています。

様々な想いが頭を駆け巡りますが、1番強く思い出されるのはやっぱり出産のときのこと。

早産で、超緊急の帝王切開で出産しました。

産後は身体に大きなダメージを受けて、1ヶ月近く痛みが続き、なかなか思うように動けませんでした。もちろん運転もできず、当時は2ヶ月くらい家にこもる生活をしていました。

夫は仕事が忙しく、育児は私がいわゆる「ワンオペ」状態。ボロボロの身体で2歳の長男と、生まれたばかりの赤ちゃんを毎日生かすだけで精一杯でした。上の子の昼寝中に赤ちゃんの沐浴をして、赤ちゃんが寝ている間に上の子と自分がサッとお風呂に入って、夕方以降は忙しいので、どんどん前倒ししているうちに、最終的に14時頃にお風呂に入るようになっていました。当時の私は、自分と子どもたちが毎日今日をなんとか生きるために生活をしているような気持ちでした。大げさかもしれませんが、1日が終わると「今日も一日、自分と2人の子どもたち、3人の命を守れた……」と思うほどギリギリの状態で暮らしていたような記憶があります。



助けになったのは母力の存在

そんな毎日だったので、もちろんストレスを感じないわけがありません。

誰かに会いたい、誰かと話したい……そんなときにまず1番に思い浮かんだのが、自身もメンバーとして所属している母力向上委員会の存在でした。外に出ることすら不安な状態でしたが、「母力なら大丈夫!」という確信に近い思いがありました。それは、もし困ることがあっても、母力のメンバーなら必ず誰かが助けてくれるからです。

母力では、メンバーでなくても、住んでいる場所や年齢なども関係なく、子育て中のママ、パパなら誰でも参加できるPLAY DAYというイベントがあります。予約不要で、時間内なら出入りも自由。親子の遊び場だけでなく、カフェやランチの販売があったり、ケアサロンがあったり、各々が好きに過ごすことができます。「それなら行ける!」と思い、産後初めて自分で運転をして出かけてみました。



勇気を出して出かけてよかった

会場に着くと、スタッフが明るく迎え入れてくれました。PLAY DAYには見守り託児スタッフが常駐しています。当時は2月。とても寒い時期でしたが、託児スタッフの方々が暖かい薪ストーブの周りで代わる代わる次男を抱っこしてくれていました。みんな「かわいい」「癒される」と言ってくれて、次男は気持ちよさそうにスヤスヤと寝ていました。

その様子を見守りながら、私は、テラスで長男と2人でお昼ご飯を食べることができました。久しぶりに長男と2人でゆっくり過ごした時間でした。その後も私は来場者のママやスタッフとおしゃべりをしたり、長男は同じくらいの年齢の子と意気投合して遊んだりと穏やかな時間を過ごしました。家族以外の大人と話せたことや、長男との時間を作れたことがとても嬉しかったことを今でもよく覚えています。



乳幼児を子育て中のママに伝えたい

小さな子どもを連れての外出は本当に大変です。荷物は多いし、授乳やおむつ替えスペースの確認も必要です。子連れのお出かけでは思わぬハプニングもつきもの。時間や予定はたいていママの思うようにはいきません。ですが、家にこもってばかりいてはママの精神が疲れてしまいます。どこでもいいです。安心できる場所に、少しだけ勇気を出して出かけてみてください。きっと心がリフレッシュして、「またがんばろう」に繋がったり、人と関わることで悩みや困りごとの解決策が見つかったりします。母力では、PLAYDAYの他にもたくさんの親子向けのイベントをほぼ毎月開催しています。スタッフや来場者はみんな現役のお母さん。困ったときは必ず誰かが助けてくれる場所です。安心して遊びに来てくださいね。



地域のみなさんに伝えたい

地域の方は、もし、乳幼児を連れて出かけているお母さんを見かけたら、あたたかく見守ってもらえると嬉しいです。子連れでの外出は、そこに至るまでにとても大変な思いをして、やっとのことで出てきていることも多いです。そんな時に優しい声をかけてもらえたり、見守ってもらえたりすると、それが子育て中のお母さんにとって励みとなります。お母さんと子どもたちの居場所が多いほど、地域の未来もより明るくなるのではないかと思います。


文責 木田美早

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