岳南朝日新聞4月掲載されました
- 母力
- 4月26日
- 読了時間: 4分
4月は塩川祐子が
「産み育て続けることができるまちづくり2026」をテーマに書きました。
以下より全文お読みいただけますので、ぜひ読んでみてください。

【産み育て続けることができるまちづくり2026】
【子育て環境デザイン10年】
母力向上委員会がNPO法人になって今年で10年経ちました。ここまで無我夢中で走ってきた気がします。私もコアなスタッフもそのこども達も10歳年を重ねました。三女を出産した後に市民活動団体としてスタートしてから18年。0歳だった三女は高校を卒業しました。育ちました。他のスタッフのこども達もそれぞれの未来に向かって巣立ちの春を迎えました。
「こどもが生まれておめでとうと言われても喜ぶ余裕がない」「こどもを愛おしいと感じているはずなのに可愛いと思えない」これまでそんな苦しい母達の声を聞いてきました。自分達の子育てでも同様のことが起こっていた私たちは自分達の子育てを少しでも楽しいものにするために講座やイベント、情報誌の発行など様々な活動を展開してきました。その中で出会った同様に子育てで苦しむ母親達の声を聴き、「せっかくお母さんになったのに何故これほど辛いのか?」それは孤独な子育てが大きな要因であると考えました。出産して産後気を過ごす心身不安定な状態に陥りがちな女性たち。その母となった人たちが子育てをしながら、自分が持っている力を発揮できるようになるまでには、産前、産後直後から活躍期までの切れ目のない支援が必要です。ところがそのような場はなかった当時。「子育ての環境を改善するためには子育て支援を仕事にする必要がある」と思いました。
NPO法人として富士宮市や富士市、静岡県等に行政のお仕事、更に様々な企業と協業しより安心して楽しく子育てを出来るようにするための環境を創ってきました。その代表的なものに、「ベビーステーション」「ふじのみやハハラッチ」があります。
また、3年前には助産所以外で初めて産後ケアが出来るように行政に働きかけ、地域の潜在助産師の活躍の場にもなる産後ケアをスタートしました。最近では若いママたちによって地域に新たに産後ケア専門施設「てって」も開設され、訪問支援事業者も増え、地域での産後の支援の受け皿が拡充されつつあります。市民活動として活動を始める頃に描いていた、より主体的に自分らしく生きる母親達が地域で活躍するという状態に近づいていることを感じます。
【時代の変化の中で】
この10年で子育てをしている人たちの様子も社会も、支援の環境も大きく変わりました。子育て支援者が増え、個人への補助金も増え、子育てをしやすい環境が整ったかのように見えます。しかし、コロナ禍以降生まれてくるこどもの人数が加速度的に減少し続けています。家の中からインターネットを通じて行政はじめとする各種手続きや買い物をし、AIに相談もでき、より地域とのつながりが希薄な時代となっています。便利になった反面、対面的に子育て支援者へのアクセスをすることなく、家庭の中でより深刻な問題を抱えた状態に苦しむ人も増えているのではないでしょうか。支援者と繋がっていない人の方が多い状況で、待っているだけでは解決できないことを痛感します。そこでこの2026年度、私たちは子育て中の方達の生活動線の一部であろう大型商業施設との協業にチャレンジします。また、これまでつくってきたベビーステーションが更に拡充されるよう、登録方法を一新し、地域の企業によるベビーステーションが増えやすい状況を構築します
【未来創造】
富士宮市では第6次総合計画に沿った10年が始まりました。私たちも地域の未来に想いを馳せ、団体としての役割を考える日々です。活動を始めた頃「こどもたちが産み育てる時に安心して産み育てることができる地域にしたい」という想いでできることに取り組んできました。長女や次女の年代は出産し始めています。産む産まないは自由選択ですが、「産んでみたい」と思うことができるかどうかは、それまでの出逢いやその地域の環境の影響が大きいことに違いありません。ひとづくりはまちづくり。中高生から社会人までの方に今の子育てをサポートしながらもいつか自分も産み育てる時の受援力を高めることができるよう、「みんなで子育てみんなが仲間」を実践的に取り組んでいきます。
この一年の活動も、一人一人の人生、富士宮市の未来創造につながるよう、心を込めてお届けします。
文責 塩川 祐子




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