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岳南朝日新聞5月掲載されました


5月は木田美早が

『私の子育てに必要な「子育て支援センター」』をテーマに書きました。


以下より全文お読みいただけますので、ぜひ読んでみてください。


私には3歳と1歳の子どもがいます。夫は仕事が忙しく、日々の育児はほとんどが「ワンオペ」状態です。それでも私がなんとか家事育児を一人でこなせるのは、周りに支えてくれる人たちがいるからです。家族、友達、ご近所さん、そして子育て支援センターの存在が大きな励みとなっています。



【支援センターとの出会い】

私は元々接客業をしていました。人と話すことが大好きで、一日に何人ものお客様や一緒に働くスタッフ達と話をしていました。職種も自分が好きなことで、「向いてるな」と思っていました。しかし結婚を機に退職、その後すぐに長男を授かることができました。


長男を妊娠中、お産に向けた心構えをする「もうすぐパパママ学級」というものを見つけ、よく参加していました。そこでは同じような期待と不安を抱えた妊婦さんと話をすることができたり、先輩ママの体験談を聞けたり、赤ちゃんのお世話の仕方を教えてもらえたりしました。友達でも、同級生でもない、全く違う人生を生きてきた方たちと、出産予定日が近いということだけで繋がり、似たような感情や気持ちをシェアできるというのがなんだか不思議で新鮮でした。


同じ地域で、同じくらいの子どもを育てている仲間がいるということが心強くて、産後もママ向けの講座には積極的に参加しました。講座に参加していると色々な情報を得ることができ、子育てサロンと子育て支援センターの存在を知りました。どちらも乳幼児を連れて遊びに行ける、親子の居場所のようなものです。そこでは子どもと自由に遊んだり、他のパパママと交流したりすることができます。


出歩くのが好きな私は市内のサロンと支援センターを調べ、本当にたくさんの所へ行きました。車でも少し遠い、初めて行くような土地へも行きましたが、当時は家でまだ赤ちゃんだった長男と二人きりだったので、同じ時間を過ごすなら少しでも充実させたい!という思いで、明日はここへ行ってみよう、来週はあっちへ行ってみよう、と一人計画しては日々の予定を埋めていました。



【親も子もできる大切な経験】


サロンも支援センターも本当にさまざまで、設備や場所、職員さんの雰囲気、利用できる曜日や時間などはその施設によって違います。いくつかの施設に通い詰めるうちに、だんだん自分に合う場所がわかってきました。


自分がいいなと思う支援センターを見つけてからはそこをメインに利用するようになりました。子どもたちが遊ぶ場ですから、もちろんトラブルもあります。長男が1歳半~2歳くらいの頃はよくいう「イヤイヤ期」で、自我が芽生えてはいるものの言葉が出ず、おもちゃの取り合いなどでお友達を叩いてしまった事もありました。

お相手の親御さんにはその場で謝罪をしましたが、帰り際に気になり再びお詫びをしました。するとそのママは「そういうこと気にしてるとこういう所来れなくなっちゃうから!子どものすることですしね。」と言ってくれました。

その言葉のおかげでその後も支援センターを利用することができました。そして、支援センターの先生の力も借りながら、このようなお友達とのトラブルに対して、自分は親として子どもにどう伝えて教えていけばいいのかを学んでいきました。


ただ遊びに行っていただけの支援センターが、自分にとっても、子どもにとっても、大切な社会のルールを学ぶ場となりました。今長男は3歳になりだいぶ色々なことが理解できるようになってきましたが、順番を待つことも、遊びのルールも、ごめんねや貸してなどのやり取りも支援センターでの遊びのなかから学びました。



【頼れる場所があるということ】


次第に支援センターの先生方が私にとって、子育ての相談ができる一番の存在になりました。友達や家族には言いづらいようなことも、第三者である先生だからこそ話せたり、もちろん保育のプロとしての意見をくれたり、なにより、家族以外の人が自分の子どものことをよく見て、一緒に成長を喜んでくれることがとても嬉しいのです。

愚痴や悩みを吐き出せる場があるからこそ、またがんばれます。今では、支援センターが自分の生活にとってなくてはならないものとなりました。困ったとき、悩んだときに駆け込める場所をいくつか作っておくと、時としてそれが自分の助けになります。

もし家でモヤモヤしているママがいたら、外に出ることにチャレンジしてみてください。

きっと気分転換できますよ。



文責 木田 美早

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