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  • 母力

岳南朝日新聞5月掲載されました

更新日:5月12日

5月は 佐野 沙保里が

『桜咲いたら1年生』をテーマに書きました。


以下より全文お読みいただけますので、ぜひ読んでみてください。


桜咲いたら1年生


【育児の伴走者】

今年の三月、我が家の第二子が幼稚園を卒園しました。上の子と通算して6年間の幼稚園生活でした。長女の入園当初は、まだ赤ちゃんだった第二子をベビーカーに乗せて園の送り迎えをしていました。長女は初日から楽しそうに園に通い、あっという間に幼稚園生活に慣れ、どちらかというと親である私の方が、新しい生活と下の子のお世話で精一杯の毎日でした。


余裕がない私を支えてくれたのは、娘の幼稚園生活を通して出会った人たちです。先輩ママは「赤ちゃんを連れて毎日頑張っているね、えらいね」「困ったら何でも言ってね」と声をかけてくれました。また先生から、毎日のお迎えや個人面談で、娘の園生活の様子を聞く度、新たな一面を知り、驚かされることもしばしばありました。実は下の子のお世話で精一杯の私を気遣い、長女が毎日園でがんばっていることを知りました。母親である私は、おなかの中から一緒にいた娘の事を全て知っているような気になっていただけで、本当は娘の一部分のみしか知らないということに気づかされ、たくさんの人と関わって社会生活を送ることができる園のありがたみを感じました。子育てって一人ではできないのだな、園で出会った人たちが私の子育ての伴走者になってくれたと強く感じています。



【田んぼ落水・大雨の用水路に母がダイブする事件】

長女の卒園と同時に第二子の園生活がスタートしました。とにかく好奇心旺盛な息子は、園庭で遊ぶのがとにかく楽しくて仕方がない様子。登園中も、あっちに寄り道、こっちに寄り道をしながら通っていました。ある日、田んぼのおたまじゃくしをじっと観察していた息子。次第に捕まえたくなり、手を入れ始めました。「気を付けて」と言い終わる前に、息子は頭から田んぼに突っ込んでしまいました。まるで八つ墓村のように・・。慌てて足を引っ張り、茫然自失の息子を連れて帰って入浴、再び登園したのでした。


またある日、大雨の日の車での降園中。目の前に一羽の赤ちゃんカルガモが道路を横切り迷っている様子。ヨチヨチと民家に入ろうとしていました。「ママ、あの子迷子だから助けてあげないとお庭に入っちゃう!!」「よし!!」大雨の中二人で車から飛び出し、赤ちゃんカルガモをとにかく誘導しようとしたのですが、鼻息の荒い親子に驚き、焦ったカルガモは反対方向の流れの早い用水路へボチャンと落ちて、今にも溺れそうに流されていきます。「ママ!溺れちゃう!!」「よ、よし!!」(えー私入るの?!)と思いながらも水位は低かったので、母は猛ダッシュで流される赤ちゃんカルガモを追い抜かし流されていく先の用水路にダイブ!受け止めるべく手を広げ待っていたのですが、再び驚いた赤ちゃんカルガモは潜水することで私の制止をかわし、騒ぎを聞きつけて(?)さらに流れた先に飛んできた両親カルガモと無事合流したのでした。とにかく息子といると事件が起こる、そんな毎日でした。



【大変だったけどキラキラした時間】

  育児に疲れている時、通りすがりの優しい人が声をかけてくれることがありました。「大変だけど、今が一番いい時よね。」そう言われる度、確かにこどもたちはかわいいけれど、こんなに毎日大変で私は疲労困憊なのに何故、今が一番いい時なのだろう、と恨めしく思っていました。でも今になってみると、何物にも代えがたい私の人生で宝物のようなキラキラした毎日だったなぁと思うのです。通りすがりの人が言ってくれた「いい時」というのはこういうことだったのか、と遅まきながらようやくわかったのでした。もう一緒におたまじゃくしを探したり、カルガモ救出に二人で走ったりすることもないのだろう、もう息子は一人でランドセルを背負って通学ができるようになったのだなと思います。通りすがりに声をかけてくれた人、家族、園生活で出会った人たち、職場のみんな、今は私たち親子に関わってくれた全ての人たちのおかげでここまで来られたという感謝の気持ちでいっぱいです。


これからこどもたちも父母も新たなステージに入ります。大変なこともきっとあるけど、この世界に助けてくれる人はたくさんいる、私がたくさんの人に助けてもらいながら子育てをしているのを見て、こどもたちにもそう感じてほしいなと思っています。


文責 佐野 沙保里


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