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岳南朝日新聞3月掲載されました


3月は坂尻彩子

『夢中になれるものに出会えた幸せ』をテーマに書きました。

以下より全文お読みいただけますので、ぜひ読んでみてください。


【子どものやりたいを応援したい】


私には小学3年生の息子がいます。小さい頃から体を動かすことが大好きで、色々なものに興味を持つ活発な子でした。歩くようになってからは休みのたびに家族で公園に出かけて、体を動かしていました。私たち夫婦はお互いに子どもの頃サッカーをしていたので、ボール遊びといえばサッカー、初めて彼のために買った外遊びのおもちゃも確かサッカーボールでした。そんな経緯からか彼は年中終わり頃にはサッカーに本格的に興味を持ち、自分もサッカーを習いたい、もっとたくさんの人とサッカーがしたいと言うようになりました。そこで、彼のやりたいを叶えてあげたいと、夫婦で彼が入るチームを探し始めました。


彼の希望は「とにかく上手くなりたいから強いチームに入りたい」とのこと。そこに私たちが送迎できるか、などの条件を付けくわえてチーム探しが始まりました。夫婦ともに県外からの移住者で、この土地の習い事事情に疎かったので、それぞれが周りの知り合いに聞き回ったり、ネットを駆使して探し回りました。




【自分で考え自分選択する】


その後、いくつか年長児の体験スクールを行っているチームに体験にいきましたが、チームを決めるにあたって私たち夫婦には曲げられない条件がありました。それは、彼自身がどのチームがよいか考え、自分で選択することです。この考えはそれまでの子育ての中でも夫婦で大切にしてきたことで、あくまで私たち親は彼に選択肢を与えるだけで、最終的には彼自身が考え選択することを大切にしてきました。サッカーのチーム選びも同じで、結局サッカーをするのは彼自身なので、自分がここがいいと思う場所を選んで欲しかったのです。


体験に行ったいくつかのチームはそれぞれに特徴があったので少しは悩むかなと予想していましたが、彼は意外にも今所属しているサッカーチームの体験に参加すると、練習が終わってすぐに「このチームに入る」と言ってきました。「何がそんなによかったの?」と聞くと「ここが一番楽しいし、なんか好きだから」と答えました。自分の直感は信じてあげたほうがいいねということで今のチームに入ることを決めました。




【激変した家族時間】


彼がサッカーを始めると、私たち家族の週末の過ごし方はガラリと様変わりしました。週末の予定はほぼサッカーで埋まったし、予定が入っていなくても入るかもしれないのでギリギリまで予定を空けておかなくてはなりません。最初こそ「毎週家族の自由な時間が無くなるのは寂しいなあ」と思っていましたが、毎回楽しそうにサッカーをするわが子の顔と、生き生きと走る姿を見ているとそんな気持ちはどこかにいってしまい、今では「私の趣味は子どものサッカーの試合の観戦」と言うくらいに子どもよりも子どものサッカーの試合を楽しみにするようになりました。家族みんなが、サッカーの試合がない週末は何だか物足りない、そんな風になりました。それほどに彼がサッカーをする姿を私は大好きで、彼もまだまだ親に試合に来てほしいと言ってくれるので「もう来なくてもいいよ」と言われるまではできる限り彼のために時間を使いたいと思っています。




【口を出さずに見守る難しさ】


彼が自分の直感を信じて決めたチームは彼にとても合っていた様で、そこで気の合うチームメイトや信頼するコーチにも恵まれ、どんどんサッカーが好きになり、今ではドリブルしながら登校するようなサッカー少年になりました。


3年生になるときには、チームメイトから推薦で学年のキャプテンになり、よりチームへの想いが強くなったように感じます。キャプテンになったことで、その小さな体がその重責に押しつぶされそうなり「今日は楽しくなかった」と暗い顔で帰ってきたことがありました。


その時は「あなたがサッカーを大好きだと言っていることが私は嬉しい。サッカーが大好きだと言う気持ちを忘れないで。自分の楽しいを大切にして。」とだけ伝えました。そうすると、次の練習の時にはいつもと同じ様に「楽しかった」と笑顔で帰って来て、ホッとしたことがあります。つい子どもが心配であれこれ言ってしまいそうになるけれど、悩むことも大切なこと。きっと子どもは自分で答えを出す力を持っているのです。


キャプテンという素晴らしい経験と、夢中になれることに出会えた幸運がきっとこれからの彼の人生にとってプラスになると信じ、これからも私たち親は彼を見守り、たまに人生の先輩としてアドバイスできたらいいなと思います。


文責 坂尻 彩子

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