top of page

岳南朝日新聞9月コラム掲載されました


毎月第2木曜日、岳南朝日新聞に母力コラムを掲載いただいています。 コラムタイトルは「母に必要なチカラって何だろう?」です。 8月はメンバーのあややが~バースプランとの出会い~をテーマに書きました。以下より全文お読みいただけますので、ぜひ読んでみてください。




3人全く違った出産~バースプランとの出会い~

見た目も中身も似ていない三姉弟、三者三様のお産体験。3人とも同じ産院で出産しましたが、それぞれ全く違ったお産でした。

【長女の出産】

長女の時は初めての出産ということもあり、出産に関する本を読んだり、パパママ学級にも早々から参加したり、良いということやジンクスをとにかく試していました。

出産予定日がたまたま結婚記念日と近かったためお腹にいた長女に記念日に出てきてね~と話しかけ毎日1時間以上歩いたり、焼き肉を食べに行ったり、「早く陣痛が来る」というジンクスのある「元気ハツラツ!」で知られる炭酸栄養ドリンクを飲んだり・・・

でも、ちっとも出てきません。出てくる気配のないお腹の子に怒り、悲しみ。産院に入院しバルーンや陣痛促進剤を使っても出てこない。入院して3日後に先生・助産師さん・看護師さんたちになんとかお腹から出してもらいました。

【長男の出産】

長男の出産は予定日の1週間前に突然やってきました。出産のケースは姉弟で似ることが多いと聞き信じた私は、お腹にいた長男はきっと長女みたく出てくる気なく過ぎるのだろうな~と思いこんでいました。家で夕飯を作っているときに何だか痛みが・・・。これが1人目の時ならこれが陣痛!?と慌てた思うのですが、当時の私は長女とのいつものルーティーンをこなすことに精一杯。帰ってきてくれた夫に「それって陣痛じゃないの?」と言われても「え!?これが?」といった感じでした。長女の出産時に病院でしか陣痛を経験していなかったのでわからなかったのです。その後夫と病院に行き、眠気と闘いながら夜中に長男との対面を果たしたのでした。

【次男の出産とバースプランとの出会い】

次男の出産は私にとって「楽しかった~!!」と思えるものでした。

3度目の出産となると散々読んだ本に目を通すこともなく、パパママ学級には出るものの、特にこれといって準備をすることもなく。そんな時、目にした他のママの出産時の記事に度肝を抜かれました。出産時生まれてくる子感じながら出産したと書いてあったのです。そんな出産が本当にあるのか?どうやったらそんな出産が叶うの?という興味がわいてきたのです。そして母力向上委員会のマタニティ集中講座に参加しました。

マタニティ集中講座とは、どんなお産があるのかを知り、自分がどんなお産をしたいか、自分らしいお産をするためのプランを立てたりする講座です。

実は2人目妊娠時からこの講座の存在は知っていたのですが、今さらと思い受講はしなかったのです。

しかし、その講座に出てみると2度出産を経験したのにこんなにも知らないことがあったのかと思うほどでした。どんな医療行為がお産にはあるのかを知り、一緒に講座に参加したママたち全員が違ったお産をしていることも知りました。

私は「自然に陣痛がきてお腹の子どもを感じながら出産してみたい」と思うようになりました。しかしお腹の次男は予定日1か月前から「いつ生まれてもおかしくない」」と言われていたのに、結局予定日超過で入院決定。あの時の絶望感は今でも覚えています。私はなぜ本に書いてあるような、みんなから話を聞くような出産ができないのか。その時の私はマタニティ集中講座の講師にすぐさま連絡を取り、絶望感たっぷりな胸の内をきいてもらっていました。

そこからは、気持ちが吹っ切れ、先生や看護師さんや助産師さんにどうしたいのかを伝え、出産することのイメージ、呼吸を意識することで3度目の出産は分娩台の上でも“いきむ”直前まで先生たちと会話をすることができ、次男との対面を果たした時には「あ~、楽しかった!」と心の底から思ったほどでした。出産直後も先生に胎盤見せてもらう余裕もありました。先生や助産師、看護師さんたちにたくさん助けてもらっての出産なのに「楽しかった」というと不謹慎にも聞こえるかもしれませんが、それくらい充実していたのです。

【今の思い】

出産は十人十色で誰もが我が子に会いたいワクワクと不安を抱えています。

コロナで様々な妊婦さん向けの講座が中止となっている今でも、妊婦さんにバースプランの大切さ、様々なお産があること、そして仲間がいることでとても充実した出産ができることを知ってほしいです。そして1人でも多くの妊婦さんが充実したお産が迎え、お腹の子どもと出会えるように子育て支援だけでなく、出産の支援が広がることを願います。

充実した出産がその後の子育ての大きな力となることを伝えたいです。

(文・写真:遠藤綾)

bottom of page